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もしかしたら不妊原因これかも・・・?不妊症とクラミジアの関係


不妊症の原因は様々で、年齢や体質によっても違います。卵巣の働きが低下していたり、男性不妊が理由の場合など人それぞれだったりするわけです。

しかし、不妊症になる人のなかには“感染症”が原因で妊娠しにくい体質になるケースもあり、その場合の例として代表的な症状が「性器クラミジア」による不妊。

日本には100万人以上の性器クラミジア感染者がいると言われており、症状に気づかず放っておくと妊娠に悪い影響を及ぼす可能性が高くなってしまいます。

不妊症とクラミジアの関係


性器クラミジアを発症すると、初期症状が軽いことから気づかない人も多いです。やがて悪化すると女性は不正出血したり黄色いおりものが増えたりして自覚し始めます。

男性にいたっては尿道精巣の炎症(精巣上体炎)を引き起こし、精子を運ぶ管や精巣の働きに支障が出て男性不妊に発展するおそれもあるのです。

女性のクラミジアは放っておくと卵管炎の原因になり、不妊や流産、最悪のケースでは妊娠しても死産をまねくトラブルのもとに。

妊活中に少しでも異変を感じたら、早い段階で検査して適切な方法で治療しなければなりません。くれぐれも放置して不妊の原因になるような事態だけは避けましょう。

クラミジアの検査


クラミジアに感染しているかを検査するための方法は主に3種類。いずれも病院やクリニックで専門的な検査が必要になります。

検査キットを使って自分で調べることも可能ですが、できるなら病院やクリニックでしっかり検査したほうが安心ですよね。

<抗原検出法>
確実にクラミジアの抗原を検出できる方法として代表的な検査方法。DNA プローブ法(CR法やSDA法)などによる遺伝子を調べる検査で、病原体の検出に優れているのが特徴です。

<抗体検出法>
血液からクラミジアの感染を検査する方法。クラミジアの潜伏期間中に血液中のウイルスを採取して、クラミジアの感染状況を検査します。

<分離培養法>
子宮頸管(子宮の入り口)を綿棒でこすり、直接、病原体の微生物を検出する方法。以前は培養法が主流でしたが、検査のクオリティが低く現在では実施している病院は少ないです。

クラミジアの治療

検査でクラミジアに感染していることが判明した場合、言うまでもありませんが早急に治療する必要がありますよね。放っておくと、不妊の原因になってしまうおそれがあります。

クラミジアの治療は、抗生物質を服用して治していくのが一般的。抗菌力の高いキノロン系の薬や、マクロライド系、テトラサイクリン系の薬など症状に応じて様々。

妊娠中の女性であれば、アジスロマイシンやクラリスロマイシンを処方されるケースが多いようです。薬剤によって服用する期間も異なり、医師の指示に従って正しく服用するのが鉄則。

基本的には3日~1週間程度の服用で症状が改善されますが、クラミジアの感染度合いが深刻になると数ヶ月の治療が必要になるので早い段階で治療するのがベスト。

ひどい感染で腹膜や肝臓などにウイルスが広がり症状が重い場合には、ミノサイクリンを5日ほど点滴するケースもあります。

治療後の感染状況の確認


クラミジアが治っているかを確認するためには、再度、検査を行って治療後の感染状況を確かめます。治療を始めてから2週間から20日前後に検査するのが流れです。

また、クラミジアを検査して治療する際には、相手も一緒に検査や治療を行うのを忘れてはいけませんよ。どちらか一方が治しても意味がないからです。

クラミジアに感染して卵管や卵巣が炎症を起こす事態になったら、不妊の原因にもなりますし、ほかにも血液や内臓など体内の働きに悪い影響を及ぼす危険だって考えられます。

放置している期間が長ければ子宮の閉塞や変形といった後遺症の原因にもなる可能性が高く、慢性的な不妊症や子宮外妊娠のおそれもあるので注意しましょう。

男性のクラミジアが深刻化すると、精子を運ぶ管の閉塞で無精子症(精子がいなくなる)を引き起こし、男性不妊の原因になる可能性もあるのでくれぐれも注意してください。

少しでも異変を感じたら、早期に病院やクリニックで検査して、適切な方法で治療を行い完治させましょうね。