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男性不妊の基本「8つの症状」と「対処法」のポイントについて

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男性が原因の不妊症

不妊は女性だけの問題ではありません。男性の精子や生殖器に何らかの障害がある場合、不妊を引き起こす原因になります。つまり、男性不妊です。

男性不妊は主に8種類に分かれ、大きく分類すると性機能障害・造精機能障害・精路通過障害の3つ。いずれも、男性に関わる不妊原因です。

そのなかでも男性不妊に多いのは、造精機能障害と性機能障害。今回は、男性不妊の原因と検査など対処法について確認していきましょう。

妊娠しにくい状態をつくりだしているのは必ずしも女性とは限りませんので、男性不妊の仕組みを知ることも妊活の重要なテーマです。

もし男性不妊なら旦那さんと話し合い、検査を受けたり治療法を検討したりするなどして対処しなければならないでしょうし、そのために必要な知識を理解しておきましょうね。

男性不妊1 造精機能障害とは?

精子の生成に問題が生じる造精機能障害は、正常な精子がつくられないことで不妊をまねく男性不妊の一種です。

造精機能障害には3つのタイプがあり、それぞれ治療法や対処法が異なります。まずは検査して、どのタイプに該当するかを診断する必要があるでしょう。

●精子無力症
精子の数は正常なのに、一つ一つの精子が元気のない状態。精子の働きが弱いため受精しにくくなり自然妊娠が難しいため、人工授精や顕微授精などの治療で対処するのが一般的。

●乏精子症
精子の数が少なく、自然妊娠に必要な数量を満たしていない状態。排卵日に合わせて受精を行う(セックス)タイミング法で妊娠する確率を高めます。

極端に精子の数が少なければ、受精しにくくなり自然妊娠が難しいため、人工授精や顕微授精などの方法で対処しなければなりません。

●無精子症
まったく精子が体の外に出ない状態で、造精機能障害の中で最も重症の不妊原因。外に精子が出なくても精巣に精子がいれば顕微授精で受精卵と結びつけ、妊娠することができます。

もし精巣にも精子が存在しない状態なら、精子そのものがつくられていないことになりますから薬物治療や外科的治療を検討する必要がありますね。

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男性不妊2 性機能障害とは?

生殖器に問題があり、受精に支障を及ぼす症状が性機能障害です。

性機能障害にも3つのタイプがありそれぞれ治療法や対処法が異なりますので、まずは検査して、どのタイプに該当するかを診断する必要があるでしょう。


●ED・勃起不全

受精そのもの(セックス)ができないため、妊娠できないケース。

病名のとおり男性器が勃起しない状態なので性交渉ができず、射精できないわけです。ED治療で生殖器の働きを改善するのが一般的な方法となります。

●膣内射精障害
性交渉の際、膣内での射精が困難な症状。自然妊娠で受精できないため、顕微授精で受精卵と結びつけ妊娠することが可能です。

●逆行性射精
通常、精子が尿道を通って射精します。しかし、この症状になると射精する際、精液が膀胱へと逆流し尿道に送られない状態。よって、正常に射精することができず受精が困難です。

膣内射精障害と同じように自然妊娠で受精できないため、顕微授精で受精卵と結びつけ妊娠する方法があります。

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男性不妊3 精路通過障害とは?

精液(精子)が通る管を精管と言いますが、精管に何かしらの障害があり正常に射精できないので受精が困難になる症状です。

●先天性精管欠損
生まれた時から精管そのものがなく、射精できません。精巣から精子を採取し、人工授精や顕微授精などの方法で対処するのが一般的。

●閉塞性無精子症
炎症や小さな傷などにより精管が詰まり、スムーズに精液が流れない状態です。外科治療や薬物治療を検討し、早い段階で対処しなければなりません。

回復が遅い場合は、先天性精管欠損と同じように精巣から精子を採取し、人工授精や顕微授精などの方法で対処する必要があるでしょう。

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不妊は夫婦の問題

女性が妊娠しにくい体質でない以上、男性不妊の可能性が高くなります。「夫に言いにくい」という理由から男性不妊の検査を先送りする女性もいますが、それでは問題を先延ばししているのと同じこと。

検査に誘いにくい場合は「私一人じゃなくて夫婦一緒に検査するのが普通らしいよ」などと言って、夫に男性不妊の疑いをもたせなければいいだけです。

ただし、検査の結果が男性不妊と診断されたら、その先は明確な方向性を決めて改善しないといけませんよね。

妊娠は夫婦の問題です。どちらか一方が努力するだけでは不十分。協力し合い、原因をつき止め、早急に対処するのが最優先です。

男性不妊についても正しく理解しておき、不妊を予防する妊活に取り組みましょう。そのために、不妊の原因と対処法を知っておくことが大切なんですね。