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どんな不妊治療があるの?不妊に備えて知っておきたい5つの治療法

201603_08a不妊治療という言葉を聞きますが、実際のところ、どんな治療法があるのか把握していない女性も多いと思います。

そこで今回は、主な不妊治療5つをご紹介させていただくので、その方法や内容について要点をチェックしていきましょう。

1 タイミング法

●自然周期タイミング法
尿検査や基礎体温、超音波など様々なデータをもとに排卵日を予測し、妊娠しやすい日に狙いを定めて性交渉を行う方法です。

自然周期のタイミング法は5~10%ほど妊娠の期待値が上がり、まずは基本的な不妊治療の一つと言えるでしょう。

●排卵誘発タイミング法
排卵誘発剤で卵巣を意図的に刺激し、卵巣の機能を高めることで質の良い排卵を起こすのが目的です。一般的には、卵巣の働きが弱かったり不調で排卵しにくい女性が行います。

ただし、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群 (OHSS)などの副作用が伴うケースもあるため、医師の指示に従って治療しなければなりません。

2 ホルモン治療

ホルモンサイクルを薬でコントロールする治療法です。たとえば生理不順や高齢者の不妊、黄体機能不全や子宮内膜の働きが弱いなど、ホルモンの分泌をサポートして妊娠する確率を高めていくんです。

主に、黄体ホルモンと卵胞ホルモンをミックスしたピルを使いホルモン療法を行うのが一般的ですが、そのほかにもカウフマン療法という方法もあります。

これは、ホルモンの周期に合わせてエストロゲンを補い、次のステップではプロゲステロンを補い、5ヶ月前後の治療を経て正常な生理サイクルに戻す方法です。

ホルモン剤の服用を始めると、吐き気や嘔吐など副作用が起こるケースもあります。ホルモン療法を受ける際は、医師の指示に従って体調管理を疎かにしないことが基本となります。

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3 プラセンタ療法

プラセンタに含まれるアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素、活性ペプチド、核酸などの生理活性成分により、自律神経をコントロールしたりホルモンバランスを調整したりする効果が期待できます。

また、プラセンタに含まれる成長因子が細胞の増殖を手助けしたり体内の働きを活発に促したりすることで体内の再生機能を高める効果も期待できるんです。

・肝臓の働きを高めてくれる効果
・基礎代謝・新陳代謝の向上
・免疫力を高める作用
・内分泌を調整する作用
・酸化の原因となる活性酸素の除去
・血液の流れを良くする作用

ただし、クリニックでのプラセンタ療法には注意事項が伴うため、きちんと内容を理解したうえで試みる必要があります。

たとえば、プラセンタによる副作用や献血の禁止など見落としてはいけません。なお、プラセンタを使用した不妊治療は保険適用外になるため、ほかの不妊治療に比べて費用がかかることも特徴です。

4 漢方を用いた体質改善

直接的な不妊治療ではありませんが、漢方の服用を習慣化することで妊娠しやすい体へと体質改善する効果が期待されています。

漢方は腎臓、肝臓、脾臓の働きを活発にすることで生殖機能の働きも強くなると考えられており、それぞれに適した漢方を服用するのが好ましいと言われているんです。

●腎臓の働きをサポートする漢方
六味丸(ろくみ)・牛車腎気丸(ごしゃじんき)・八味地黄丸(はちみじおう)など

●肝臓の働きをサポートする漢方
柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)・加味逍遙散(かみしょうようさん)など

●脾臓の働きをサポートする漢方
六君子湯(りっくんしとう)・補中益気湯(ほうちゅうえっきとう)など

●そのほか不妊の体質改善をサポートする漢方
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など

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5 人工授精

採取しておいた精子を人工的に子宮の深層部へ注入し、受精の確立を高める方法です。卵巣や子宮など生殖機能に何らかの支障があり自然妊娠が難しい女性が主に対象となります。

卵管にトラブルがないにも関わらず、タイミング療法で妊娠できない場合には人工授精で妊娠を試みるのが一般的な方法です。

まずは旦那さんの体内から質の良い精子を採取します。そのあと、基礎体温や血液検査、超音波などで排卵日を予測し、排卵日に精子を子宮腔内に注入して完了。

その後、卵子と精子が結びつき着床したかを確認し、あとは自然妊娠と同じように妊婦さんとなって出産予定日が来るまで健康と体調を管理します。

ただし、クリニックや産婦人科によって妊娠の成功率がバラバラなので、しっかりとリサーチしたうえで受診するようにしたいですね。

人工授精でも妊娠が困難な場合は体外受精という選択肢もありますが、いずれにしても医師の指示に従って判断するのが好ましいと言えるでしょう。