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人工授精と体外受精は何が違うの?人には聞けない妊活事情


不妊治療に取り組むにあたり、タイミング法から内科的治療、外科的治療を経て、それでも妊娠が見込めない場合には人工授精や体外受精という選択肢があります。

しかし、人工授精や体外受精について何がどのように違うのかを知らない人も多いのではないでしょうか。正しい妊活のために、それぞれの要点を理解しておきましょう。

原因によって異なる


誰でも人工授精を受けられるというわけではありません。人工授精は男性に不妊の原因がある場合に適用される方法です。

たとえば、膣内で射精できない(性機能障害)や精子の数が少ない(造精機能障害)などで自然妊娠が困難だと判断された場合、体内で精子と卵子の結合をサポートするのが人工授精です。

一方、体外受精は女性に不妊の原因がある場合、もしくは男性と女性どちらも不妊の原因がある場合に適用される治療法となります。

たとえば、「機能的に問題があり精子と卵子が受精しにくい」「受精卵が子宮へ移動できず着床しない」などのケースを解決するために、体外で人工的に受精させ妊娠をサポートする治療法です。

つまり、人工授精は体内で受精をサポートする方法で、体外受精は体の外で受精させてから着床をサポートする方法となります。

人工授精とは?


人工授精の略称はAIH。まずは排卵日を予測し、そのタイミングにあわせて精子を採取し、人工的に子宮の中に精子を送り届け受精を試みます。

採取した精液から元気な(運動率の良い)精子だけを収集して子宮腔内に注入しますが、もし人工授精で妊娠が見込めなければ次は体外受精に移行するのが一般的な流れです。

体外受精とは?


体外受精の略称はIVF。まずは子宮から卵子を採取し、採取した精子と卵子を体の外で受精させたあと再び子宮へと戻して着床を試みます。

妊娠の確率は20%前後や40%と言われていますが、クリニックや病院によっても異なるため、一概に確率を断定することはできません。

費用の比較


人工授精も体外受精も保険適用外で、すべて費用は自己負担です。人工授精1回あたりの費用が2~3万円前後となり、体外受精は10~100万まで様々。

ただし、1度で成功するとは限らないため、複数回の試みとなれば費用は増えます。体外受精に関しては助成金を利用できる都道府県もあるのでチェックしておきたいところですね。

治療先のクリニック選びも大事


人工授精や体外受精を検討するにあたり、重要となるのがクリニックや産婦人科選び。主治医の紹介や専門書籍を参考にしながら選ぶのも一つの目安です。

また、不妊治療の経験者が運営しているブログやエッセイで体験談を知りながらリサーチするのも効果的かもしれませんね。

■なるべく最新の治療設備が整っているか
■患者さんのメンタルケアは充実しているか
■体に負担が少ない治療法を取り入れているか
■AMH検査を受けられるか

AMH検査とは卵巣の働きを検査する一つで、卵巣内にどれくらいの卵子の原料が残っているかを測定し、不妊治療の方向性や目安の参考にします。

歳を重ねると卵巣の機能が低下するため、AMH検査で正しく卵巣の働きを確認しておく必要があるのです。以上のポイントも見逃さずにチェックしましょう。

安易に判断しないように!

不妊治療はデリケートな問題です。安易に判断せず、しっかりと確認してから決断しなければなりません。また、治療法や知識についても正しく理解しておくことも大事。

自分だけが理解しておくのは不十分ですし、夫婦そろって同じ認識で取り組むのが好ましいですよね。しっかりと準備し、正しい知識を備えたうえで最善の選択を心がけましょう。